当工房の靴教室ではハンドソーンウェルトを体験した方が出てきたので、
その応用編の製法も紹介していきたいと思います。
今回紹介するのはノルウィージャンウェルトと呼ばれる製法です。
通常、アッパーの下に取り付けるウェルトをL字型に折り曲げ、側面に持ってくることで、
水が入ってくることを防ぐ構造になっています。
登山靴など防水性を求められる靴でよく使われていた製法です。
今はもっと防水性の高いセメント式や一体成型式の靴が主流ですが、
一部の登山靴ではこの製法で作っているところも。
また、すくい縫いをかけるときにチェーンステッチと呼ばれる波型のステッチも大きな特徴。
ハンドソーン製法と比べると、
①チェーンステッチをかける手間が面倒。
②ウェルトをL字に曲げるために、腕力が必要。
といったこともあり、スタンダードな製法ではないですが、
重厚な雰囲気は唯一無二。
ハンドソーンで手縫いの面白さを知った方に、次のステップとしてお勧めしたい製法です。
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